おはようございます。渡邉司です。
今日はワインの話…ではない。僕のもう一つの本業(?)、推し活の話をしようと思う。真面目なサイトに何を書いているんだ、と思われるかもしれないが、最後まで読んでもらえれば「ああ、結局この人はいつもの話をしているな」と分かってもらえるはずだ。たぶん。
知っている人は知っているが、僕は乃木坂46が好きで、賀喜遥香さん——通称「かっきー」を推している。仕事終わりにソイプロテインを飲みながらライブ映像を観るのが、ここ数年のいちばんの回復方法だ。健康的で文化的な最低限度の生活、ここに極まれり。
① 見返りを求めない、という一点
推し活をしていてよく言われるのが「それ、何になるの?」という質問だ。会えるわけでもない、付き合えるわけでもない、何かが返ってくるわけでもない。それでもお金と時間を使う。傍から見れば不合理に映るらしい。
でも、僕はこの「見返りを求めない」という構造こそが尊いと思っている。ただその人が輝くのを願う。うまくいってほしいと祈る。それ以上の理由はいらない。
これ、サービスとまったく同じなんだよね。お客様に最高の時間を過ごしてほしい。その一心でグラスを選び、間を計り、言葉を選ぶ。チップ文化のない日本で、見返りを期待してサービスをしていたら、とっくに心が折れている。「ただ、目の前の人の最高を願う」。推しもお客様も、僕にとっては同じ場所にある。
② 「好き」を言葉にする訓練
推し活は、想いを言語化する訓練でもある。なぜこの人が好きなのか。どの瞬間に心を掴まれたのか。あのパフォーマンスの何が良かったのか。語ろうとすると、意外と言葉にならない。
でも、その「言葉にならない想い」をなんとか掬い取ろうとする営みは、ソムリエの仕事そのものだ。お客様の沈黙の奥にある「本当はこうしたい」を読み取って、たった一本に翻訳する。推しの一挙手一投足から受け取った感情を、なんとか言葉にしようともがく。やっていることは、驚くほど似ている。
だから僕は、推し活で言葉の筋トレをしていると本気で思っている。経費で落ちないのが悔しいくらいだ。笑
③ 現場も、ステージだ
アイドルがステージに立つとき、客席の一人ひとりまで光を届けようとする。後ろの席の、あまり目立たないファンにも。僕がレストランで意識していることと、これも同じだ。
主役のお客様だけでなく、その同席者にも、静かに待っている連れの方にも、ちゃんと光が当たるように場を回す。誰か一人だけが楽しくて、誰かが置いてけぼり——そんなテーブルにはしたくない。全員が、それぞれの形で「来てよかった」と思える時間。それを設計するのがサービスマンの仕事だ。
ステージの作り方を、僕はある意味、推しから学んでいるのかもしれない。
結局、応援できる人間でありたい
カッコつけて聞こえたら申し訳ないが、僕は「誰かを全力で応援できる人間」でありたいと思っている。見返りなんて求めずに、ただその人の最高を願える人間。
そういう人間が選んだ一本だからこそ、信じてもらえるんじゃないか、とも思う。ワインを売りたいんじゃない。あなたの時間が良いものになることを、本気で願っている。その姿勢だけは、推し活で毎日鍛えている。
というわけで、今日も僕は現場に立ち、夜にはかっきーのライブ映像を観る。明日のサービスのために。半分は本気で、半分はただ好きで。
……結局いつもの話だったでしょう? ね。

